2018年8月17日に着陸地点選定(LSS:Landing Site Selection)会議が開催され、タッチダウン、MASCOT、MINERVA-II-1の着地候補地点が決定されました。
本記事では、着地候補地点と予定日をご紹介します。選定の詳細はまた機会をあらためてご紹介する予定です。

図1は、着地候補地点の位置を記したリュウグウの地図です。なお、地図の南北の向きにご注意ください(注)。

http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20180829/img/fig1.jpg
図1 リュウグウの地図に記された候補地点

図1にカラーの線で示された領域が、母船タッチダウン(サンプル採取)、MASCOT、MINERVA-II-1の着地候補地点(領域)です。記号を以下にまとめます。

  タッチダウン :L08(バックアップ:L07、M04)
  MASCOT    :MA-9
  MINERVA-II-1 :N6
母船のタッチダウン候補地点は、L08が第一の候補(プライマリ)で、L07とM04がバックアップです。記号L、Mは、低緯度(L)、中緯度(M)を指します。
LとMそれぞれ13か所・4か所の予備的候補地点の中から選ばれました。この四角形のサイズがおおよそ100mです。
MASCOTの候補地点は、10か所からこのMA-9が選ばれました。MINERVA-II-1の候補地点は、7か所からこのN6が選ばれました。

図2に、それぞれの領域を、高度6qのBox-C観測で撮られたONC-T画像上に示します。この画像も、上が小惑星の北極になります(注)。
これまでの公開画像と逆向きになっていますので、ご注意ください。

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http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20180829/img/fig2b.jpg
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図2 高度約6kmからのリュウグウ画像に記した各候補地点。画像は、望遠の光学航法カメラ(ONC-T)による2018年7月20日の観測。

着地候補地点の決定を受けて、運用スケジュールは次のようになりました。
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はやぶさ2プロジェクト
2018.08.29

(注) 図1の地図では小惑星の北が上になっています。これまでの公開画像では、太陽系の北側(地球の北極がある方)を上にしていました。
しかし、小惑星の地理的な南北は自転の向きにより定められるため、逆行自転しているリュウグウでは太陽系における南側が地理上の “北”になり、上下が逆になります。
この事情はイトカワの場合と同じです。

JAXA はやぶさ2プロジェクト
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