ミャンマー北部で採集された琥珀の中から、9900万年前の赤ちゃんヘビの化石が発見された。
琥珀の中に生物が見つかるのは珍しくないが、ヘビの赤ちゃんは初めてで、驚くほど保存状態がよい。
9900万年前という化石の古さも、琥珀に覆われたヘビとしては、今のところ最古となる。
古生物学者らが7月18日、これらの成果を学術誌「Science Advances」で明らかにした。

 論文の著者らは、新種のヘビをXiaophis myanmarensisと命名した。ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーで、
研究を主導した中国地質大学のリダ・シン氏によれば、パイプヘビやサンビームスネークなど、
東南アジアで見られる現生のヘビのグループと近縁である可能性が高いという。

「化石化した赤ちゃんのヘビは、どんな種類であれ誰も見たことがありません。
そして、1億年近く前という年代の物が得られるのは本当にすごいことです」。
カナダ、エドモントンにあるアルバータ大学の化石爬虫類専門家で、共著者のマイケル・コールドウェル氏は話す。

「このヘビが卵から孵化したのか、お母さんから直接生まれたのかは、わかりません。
しかし、大きさと発達段階からすれば、これは生まれたばかりのヘビです」とコールドウェル氏は付け加えた。

2つ目の琥珀のかけら。太古のヘビの皮膚らしき物が、虫のふんや細かな虫に取り囲まれて入っている。

 見つかった琥珀はもう1つあった。中に入っているのはヘビの皮膚とみられ、うろこに明るい色と暗い色のしま模様がある。
今回発表されたXiaophisの成体か、あるいは同時代の別種のヘビかもしれない。

 研究者たちは、確証は得られないものの、うろこの大きさ、形、並び方からヘビの皮と判断している。
確かにそうだと判明すれば、琥珀の中からヘビの皮が見つかった初めての例になるだろう。

「この生物のうろこは、ヘビやトカゲをイメージさせるような斜めの並び方になっています。
特にこの標本の場合、よりヘビらしく見える理由の1つがうろこのひし形です」とコールドウェル氏。
「ほとんどのトカゲでは、こんなふうにひし形が重なったうろこは見られません」

続きはソースで

琥珀に閉じ込められた赤ちゃんヘビ。新種として記載され、Xiaophis myanmarensisと命名された。
https://cdn-natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/072200322/ph_thumb.jpg
2つ目の琥珀のかけら。太古のヘビの皮膚らしき物が、虫のふんや細かな虫に取り囲まれて入っている。
https://cdn-natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/072200322/01.jpg

ナショナルジオグラフィック日本版サイト
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/072200322/