東京電力は30日、今年7月に福島第1原発3号機・原子炉格納容器で実施した水中ロボット調査による画像の分析結果を発表した。
溶けた核燃料(燃料デブリ)が突き抜けた原子炉圧力容器の下部付近では、パイプ状の装置が壊れている様子などが新たに確認された。

東電によると、パイプ状の装置は原子炉の出力を調節する制御棒の部品とみられ、
炉心溶融の影響で圧力容器から落下し、デブリで破損したとみられる。
また、格納容器内にたまった汚染水面が広い範囲で揺らいでいることが確認された。
容器の底に複数の穴が開き、内部の水が漏れているためとみられる。

 圧力容器底部にある温度計のケーブルに、デブリとみられる塊が付着して壊れているのも見つかり、
温度計の一部が使用不能になっていたことが今回判明した。東電は「注水を継続しており、炉内のデブリは十分冷却できている」と説明した。

 調査は今年7月19〜22日に実施。今回の画像は撮影時のノイズなどを除去し、よりクリアに補正した。

画像:福島第1原発3号機の原子炉格納容器内で見つかったパイプ状の装置。
赤茶色にさび、壊れている様子が確認された=国際廃炉研究開発機構提供
https://amd.c.yimg.jp/amd/20171130-00000101-mai-000-4-view.jpg

毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20171201/k00/00m/040/078000c