ホーム 研究情報 2017 血管内皮細胞内で細菌が増殖するメカニズムを解明
2017年7月7日

研究成果のポイント
・オートファジーによる細胞内の細菌除去が血管内皮細胞では起こらないことを発見。
・これは細菌を識別するシステムの問題であり、潜在的に細菌を分解する能力は備わっていた。
・血管内皮細胞のオートファジーを標的とした、新しい感染症治療の研究開発が望まれる。

概要
大阪大学のShiou-Ling Lu研究員、川端剛特任助教(大学院医学系研究科遺伝学)および吉森保教授(大学院生命機能研究科細胞内膜動態学/大学院医学系研究科遺伝学)らの研究グループは、血管の内皮細胞※1についてオートファジー※2による細菌の除去ができないため、細胞内で細菌が増殖してしまうことを発見しました。あらかじめ感染させる細菌をユビキチンというタンパク質でコーティングすると、細菌は血管内皮細胞の中でもオートファジーによって除去されたため、血管内皮細胞にはオートファジーにより細菌を除去するための潜在的な能力が備わっていることが分かりました。今後、血管内皮細胞で細菌に特異的なオートファジーを誘導する方法を開発し、新たな感染症治療法につなげることが期待されます(図1)。

本研究成果は、7月7日(金)午前3時(日本時間)に米国科学誌「PLOS Pathogens」にオンライン公開されました。--- 引用ここまで 全文は引用元参照 ---

▽引用元:大阪大学 研究リリース速報 2017年7月7日
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2017/20170707_1