[東京 31日] - 米国とユーロ圏では、消費者物価指数(CPI)の下げ渋りが目立つ。
このため、利上げが「延長戦」的にもう少し続けられる可能性があることが意識されている。

《中略》

5月2、3日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場が予想していた通りに0.25%ポイントの追加利上げを決定。

《中略》

さらに、FOMC声明文の第3段落からは「いくらかの追加的な政策引き締めが適切かもしれない」という、追加利上げの可能性を示唆する部分が消えた。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は記者会見で、これは「意味のある修正だ」と明言。
6月の次回FOMCで利上げを見送る可能性が、相応に強く示唆された。

この時点では、FRBが利上げを一度見送ればそのまま様子見・据え置きの時間帯に移行し、利上げを再開することはないだろうという見方を、市場参加者の多くがしていた。

<6月米利上げ観測高まる>

ところが、メディアへの露出度が比較的高いタカ派のFRB理事や米地区連銀総裁から、仮に6月のFOMCでの利上げ実施は見送るとしても、それで利上げ局面が終了するわけではないという趣旨の発言が出てきて、市場の金利観に影響を及ぼした。
3.5%前後で推移していた10年米国債利回りが3.75%前後に取引レンジを切り上げたことにきれいに連動して、ドル/円は138─140円台での取引になった。

FOMC内のタカ派から出てきた発言の具体例を2つ示すと、次のようになる。

《後略》

<ECBも利上げに前傾>
<景気下押し・金融動揺へのインパクト>

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コラム:米欧利上げ「延長戦」、ドルとユーロは買えるのか=上野泰也氏
ロイター|上野泰也 みずほ証券|編集:田巻一彦|2023年5月31日10:26 午前
https://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN2XM03I