ウェブサービスに著作権フィルタリングやリンクを貼るだけで著作権料がかかるリンク税を課すEUの改正著作権指令案についての投票が2018年9月に欧州議会で実施されます。この動きに対し、Wikipediaを運営するウィキメディア財団は「インターネットを破壊する」として警鐘を鳴らしています。

Your internet is under threat. Here’s why you should care about European Copyright Reform
https://medium.com/freely-sharing-the-sum-of-all-knowledge/your-internet-is-under-threat-heres-why-you-should-care-about-european-copyright-reform-7eb6ff4cf321

EUではインターネット上にアップロードされたコンテンツの著作権を保護するための法律を整える取り組みを進めています。しかしその中身はYouTubeのようにユーザーからのコンテンツ投稿が可能なウェブサービスに対して、著作権データベースに照らし合わせて著作物のフィルタリングを課したり、リンクを貼るだけで著作権料がかかる税金が導入されたりという仕組みが含まれており、自由なインターネット空間の存続の大きな障害になるものとして反対意見が寄せられていました。

2018年7月5日には改正案の是非を問う投票が欧州議会で実施され、反対318・賛成278・棄権31という結果で否決。案はいったん差し戻されて見直しが行われ、9月10日に2回目の投票が行われることになります。この案はEUの「指令」に相当するもので、改正案が議会を通過するとEU各国がその内容をもとに独自の国内法を制定するという流れになります。


2018年09月05日 13時00分メモ GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20180905-why-should-care-european-copyright-reform/