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2018/08/20(月) 13:15:01.96ID:CAP_USER第2次大戦前夜の1938〜39年、ユダヤ人の親たちがナチス・ドイツの迫害から子供だけでも救おうと、鉄道と船で英国に逃した。「キンダートランスポート」と呼ばれる作戦で、約1万人の命が救われた。今年で80年となるのを記念し、当事者やその子孫が6月、ベルリンからロンドンまでの同じルート約960キロを、6日間かけて自転車でたどった。
ベルリンのフリードリヒ通り駅に「生への列車 死への列車」と名付けられた銅像がある。列車で助けられた子供たちと、後にアウシュビッツなど強制収容所に送られた子供たち。一方、ロンドンのリバプールストリート駅前には、英国にたどり着き、不安げな様子の像が置かれている。
6月22日。そのリバプールストリート駅前に設けられたゴールに、日焼けしたサイクリストたちが到着すると、集まった家族や友人らが歓声を上げた。
史実を振り返り、後世に伝えようと慈善団体「世界ユダヤ人救済」が企画。参加者42人が6月17日にフリードリヒ通り駅を出発、オランダを経て、船で英国に渡ってロンドンまで駆け抜けた。
キンダートランスポートはユダヤ人迫害が激しくなる中、英国の慈善活動家やユダヤ人団体、キリスト教団体などが計画。英国が子供に限って入国を許可したため、38年12月から開戦の39年9月まで里子として引き取られた。断腸の思いでわが子を託した親たちはその後、強制収容所に送られて殺され、親子のほとんどが二度と再会することはできなかった。
キンダートランスポートの生き残りの一人、イスラエル在住の元弁護士ポール・アレキサンダーさん(80)も、息子のナダブさん(34)、そのおいのダニエルさん(14)と6日間のツーリングを完走し「素晴らしい気持ちだ」と笑顔を見せた。
自身も4歳でウィーンから英国に渡ったユダヤ難民協会(本部ロンドン)幹部のエリック・ライヒさんはイベントの閉会式で「虐殺や危険を逃れるため、親とも別れなければならない世界中の子供たちのことを考えるきっかけにしたい」と締めくくった。
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2018年8月20日 11:49 日本経済新聞
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO34335780Q8A820C1CR0000?s=0