イラン「米と交渉しない」最高指導者が表明

【テヘラン=共同】イランの最高指導者ハメネイ師は13日の演説で、トランプ米政権との関係について「米国と戦争もしないし、交渉をする考えもない」と述べ、現時点では「対米交渉は禁じる」と表明した。ハメネイ師が明確に対話を拒否する考えを示したことで、両国の対立が一層深まる恐れがある。

トランプ政権はイラン核合意離脱に伴って7日に対イラン制裁の一部を再発動するなど強硬姿勢を続ける一方で、トランプ大統領とイランのロウハニ大統領との首脳会談開催を呼び掛けていた。

ハメネイ師は演説で、核合意から一方的に離脱したトランプ政権の姿勢を「詐欺的だ」と批判。その上で「イランは、米国の圧力を無力化できるほどの力と主権を得られた時にだけ、米国と交渉することができる。今はその時ではない」と指摘。現時点では「(イラン革命の指導者)ホメイニ師がそうしたように、米国との交渉を禁じる」と表明した。

2018年8月13日 21:36 日本経済新聞
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