【ロンドン時事】男性しか入会できないことで知られる世界的な秘密結社フリーメーソンはこのほど、男性会員が性転換して女性になった場合も会員として認めることを決めた。英メディアが報じた。300年以上の歴史の中で初めて、女性会員が認められることになる。

 日本国内でLGBT(性的少数者)に対する政治家の差別的発言が問題となる中、謎に包まれた秘密結社ではLGBTへの理解が進んでいることが浮き彫りとなった。
 フリーメーソンの総本山ユナイテッド・グランドロッジ・オブ・イングランド(UGLE)が最近、新たな入会資格の指針を会員に示した。女性として生まれ、性転換して男性になった場合でも入会を認める。
 ただ、女性の入会希望は今後も受け付けず、性転換した女性が相手でも互いを「ブラザー(兄弟)」と呼ぶ独自の習慣も変わらないという。
 UGLEは1717年設立。英国のイングランドとウェールズの会員を束ねているが、事実上の世界本部の機能を果たしており、今回の決定は約600万人に上るとされる世界中の会員にも適用されるとみられる。
 ツイッターでは、UGLEの公式アカウントに対してフリーメーソン会員を自称する人から「誇りに思う」と評価する声が寄せられる一方、「理解はするが、私の思いをうまく言い表すことができない」と戸惑う向きもあった。(2018/08/04-15:20)

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https://www.jiji.com/jc/article?k=2018080400373&;g=int