米アマゾン・ドット・コムの人工知能(AI)スピーカー「エコー」が所有者の会話を録音し、
許可なく知人に送信するトラブルが発生していたことが24日、米メディアの報道で明らかになった。
アマゾンによると、今回の誤作動はAIの「聞き間違い」が原因という。

 アマゾンの本社がある米西部ワシントン州シアトルの地元テレビ局が最初に報じた。
エコーは搭載されたAI「アレクサ」に呼びかけることで起動する仕組み。
アマゾンによるとスピーカーの不具合等ではなく、アレクサのマイクが所有者の声を聞き間違えたという。

 所有者の夫婦が会話の中で「アレクサ」と聞こえた声に反応してエコーが誤って起動し、会話の録音を開始。
その後の会話の中の言葉を「メッセージの送信」のリクエストと勘違いした。
アレクサはメッセージの送信先や、送信してよいかどうかをたずね返したが、背後の会話の中の言葉を、
送信先の人の名前や送信許可と聞き間違え、誤送信してしまったという。

 録音ファイルを受信した知人から知らされて判明したという。アマゾンは再発防止に努めるとしている。

 アマゾンのエコーをはじめ、グーグルの「グーグルホーム」やアップルの「ホームポッド」など、
スマートスピーカー市場は拡大が続く。声だけで操作でき、様々なタスクをこなしてくれる便利さが人気を集めるが、
プライベートな情報の管理に対する一部消費者の警戒感は根強い。
ピューリサーチセンターの昨年末の調査では、
音声アシスタントを利用していない人の約3割がプライバシーに関する懸念を持っているという。

画像:米アマゾン・ドット・コムの「アレクサ」
https://www.nikkei.com/content/pic/20180525/96958A9F889DE1E2EBE7E5EAE2E2E0E7E2E7E0E2E3EA869891E2E2E2-DSXMZO1439699023032017000005-PN1-2.jpg

日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30957800V20C18A5TJC000/