【4月15日 AFP】オランダの首都アムステルダムで14日、葬儀関連の見本市が開催され、
ボタンを押すだけで自殺できるとされる、カプセル型の機器が注目を集めた。

 サルコファガス(石棺)を略した「サルコ(Sarco)」と名付けられたこの機器は、
3Dプリンターで製作されたもので、
発明したのはオーストリアの安楽死推進活動家のフィリップ・ニチキ(Philip Nitschke)氏とオランダのデザイナー、
アレクサンダー・バニンク(Alexander Bannink)氏。
窒素ボンベを内蔵したスタンドに、取り外し可能なひつぎを取り付けたかたちになている。

 安楽死の合法化を目指し、「死の医師」の異名を取るニチキ氏は
「死にたい人がボタンを押せば、カプセル内は窒素で満たされる。
少しだけ目まいがするかもしれないが、すぐに意識を失って死ぬ」と話した。

 ニチキ氏はAFPの取材に対し、サルコは「死にたい人に死を提供する」機器だと語った。

 見本市の会場にはサルコの模型が展示された他、来場者が、
サルコに入って最終的にボタンを押すまでを体験できる、バーチャルリアリティー(仮想現実、VR)ゴーグルが用意された。

 ニチキ氏はサルコの1号機の年内完成を目指している。
完成後は、設計図をオープンソースの文書としてオンラインで公開し、自由にダウンロードしてもらう意向だという。(c)AFP

画像:オランダのアムステルダムで開催された葬儀関連の見本市で、
VR(仮想現実)ゴーグルを装着して自殺機器「サルコ」を体験する女性に機能を説明する、
デザイナーのアレクサンダー・バニンク氏
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AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3171249