【4月10日 AFP】
世界一辛い唐辛子を食べた米国人男性が「雷鳴のような激しい頭痛」に襲われた事例を研究した医師らが、
英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)の症例報告データベース「BMJ Case Reports」に報告を投稿し、
一般市民に唐辛子を食べる際には注意するよう呼びかけた。

 報告によると、2016年に唐辛子コンテストに参加した男性(34)が
「キャロライナ・リーパー(Carolina Reaper)」と呼ばれる唐辛子を一つ食べたところ、
すぐに吐き気を覚え、首と頭部に激しい痛みが発生した。
その後数日間、「雷鳴のような激しい頭痛」が数秒間続く症状が繰り返し発生したという。

 男性は救急治療を受け、神経系の検査を受けたが結果は陰性だった。
最終的に医師らは男性の症状を一時的に脳への血管が攣縮(れんしゅく)する
可逆性脳血管攣縮症候群(reversible cerebral vasoconstriction syndrome、RCVS)と診断した。

「BMJ Case Reports」に9日付で公開された症例報告の著者によれば、唐辛子を食べてRCVSと診断されたケースは初めてだという。
RCVSはある種の処方薬や違法薬物を摂取した際にも起きることがあり、「雷鳴頭痛」とも呼ばれる激しい頭痛を伴う。

 同報告書の制作者の1人で、米デトロイト(Detroit)のヘンリー・フォード病院(Henry Ford Hospital)の
クロトゥンガン・グネセカラン(Kulothungan Gunasekaran)医師は
「(この症例に)誰もが驚いた」と述べて唐辛子をもてあそぶことの危険性を警告し、唐辛子を食べるときは注意を払い、
このような症状が現れたらすぐに治療を受けるよう促した。(c)AFP

画像:唐辛子の断面(2011年3月撮影、同年7月26日公開、資料写真)。
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AFP
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