車いすの大統領就任…エクアドル・モレノ氏

24日、就任式を終え、エクアドルの首都キトの国会を車いすで後にするモレノ大統領(左から4番目)=ロイター
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読売 2017年05月25日 13時15分
http://www.yomiuri.co.jp/world/20170525-OYT1T50061.html

 【リオデジャネイロ=田口直樹】4月の大統領選で当選した南米エクアドルのレニン・モレノ大統領(64)が24日に就任した。

 任期は4年。モレノ氏は、強盗に銃撃され、車いすで政治家を続ける姿で知られる。

 モレノ氏は、首都キトの国会で行われた就任式で「私は全ての人々のための大統領だ。誰も取り残されないようにする」と呼びかけ、国民との対話を重視する姿勢を強調した。福祉の充実や貧困対策に取り組む考えも表明。原油価格の下落で景気が低迷する中、農業や観光業の振興を図る方針も明らかにした。

 モレノ氏は前副大統領で、与党左派の候補として、大統領選の決選投票で勝利した。


別ソース
エクアドル新大統領が就任、左派路線継続を宣言
日経2017/5/25 9:41
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H16_V20C17A5EAF000/

 【キト(エクアドル)=外山尚之】南米の産油国エクアドルで24日、新大統領にレニン・モレノ元副大統領(64)が就任した。モレノ氏は就任式で「コレア前大統領が進めた市民革命を続ける」と演説し、左派路線の継続を宣言した。閣僚もコレア政権の閣僚経験者を重用。原油価格の下落で経済低迷や公的債務の増加といった課題に直面するなか、手厚い福祉を維持できるか注目される。

 車いすで就任式に登場したモレノ氏は「市民の人生すべてに責任を持つ」と述べ「大きな政府」路線の継続を約束した。ココアやエビなど1次産品の加工産業育成や再生可能エネルギーの拡充、汚職対策に注力する方針を示した。閣僚候補の多くはコレア政権時の閣僚経験者で、大幅な政策転換の可能性は低そうだ。

 2007年に誕生したコレア政権は原油価格の上昇で得た富を公共事業や国民の福祉向上に充て、地域平均を上回る経済成長を実現した。しかし原油価格の下落で経済や財政状況は悪化。国民の間で左派政権への信頼も揺らいでおり、後継候補のモレノ氏は4月の大統領選決選投票で右派候補に僅差に迫られた。