[杭州(中国) 24日 ロイター] - 1990年代、中国の港湾都市・大連で育ったチャン・ホンチャン氏は、
「ドラゴンボール」や「NARUTO─ナルト─」といった日本のマンガにどっぷりと浸っていた。

 テレビで放映される日本のアニメシリーズやマンガはチャン氏や彼の同世代の人々の想像力をとりこにしたが、
それに比べると、中国オリジナルのマンガは色あせて見えた。

 現在、チャン氏は中国で最も人気のある漫画家として、中国アニメの新たなうねりの最前線に立っている。
この潮流を推進しているのは、国内の巨大IT・インターネット企業だ。チャン氏の最新のヒット作は、
道教の僧侶として秘密の超能力を持つ高校生を主人公にしたもので、ネット上での閲覧回数は1億6000万回に達している。

 コンサルタント会社エントグループによれば、
中国のアニメ市場は2020年には2160億元(約3.6兆円)規模に達すると予想されており、
中国のテクノロジー企業は、国産の人気キャラクターを開発・購入する「マンガ軍拡競争」に参戦している。
「ミッキーマウス」から「アイアンマン」に至るウォルト・ディズニー<DIS.N>の成功を再現するのがその狙いだ。

 こうした取り組みの鍵になるのが、チャン氏のような作家の育成である。

 チャン氏は仕事場である杭州のスタジオで
「マンガを書き始めたときは、日本のマンガをまねしていたが、徐々に私自身のスタイルを身につけた」と話す。
このスタジオで彼が描いた作品は、ゲーム開発も手掛ける中国ポータルサイト運営会社
「網易(ネットイーズ)」<NTES.O>のウェブサイトで読者に提供されている。

 「中国の市場を理解し、中国のマンガ読者が何を望んでいるのかを理解するのに時間がかかってしまった」

 騰訊控股(テンセント)<0700.HK>や百度(バイドゥ)<BIDU.O>、ネットイーズなど国内の巨大テクノロジー企業も、
チャン氏と同じことを理解しようと努力しているところだ。

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http://www.asahicom.jp/culture/reuters/images/AS20180704004244_commL.jpg

朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/culture/reuters/CREKBN1JP112.html