社会 2018/3/8
 中国で絵本市場が急速に拡大している。なかでもポプラ社の現地法人・蒲蒲蘭文化発展有限公司は、2016年に年間売上高が前年の倍に増加。所得水準の上昇、ネット通販の普及などが主な要因だが、中国でも屈指といわれる同社の営業力が市場を切り拓き、成長を加速させているようだ。

 中国ではいまも外国資本に出版事業は開放されていないが、ポプラ社は00年にいち早く北京事務所を開設した。

 03年に書籍の小売・卸売が外資に開放されたことを受け、04年に北京蒲蒲蘭文化発展有限公司を設立、北京での外資による小売免許登録第1号となり、翌年に小売書店「蒲蒲蘭絵本館」を開店。さらに09年には卸売免許を取得した。

 出版事業も04年に6点の絵本を刊行したのを手始めに、ポプラ社の作品、日本の他の児童書出版社や欧米の作品、さらにはオリジナル絵本など、これまでに約500点を刊行してきた。

 同社発足当初は中国に絵本市場がなく、苦戦を強いられたという。しかし、00年代後半に大手ネット書店が成長し、それまで書店が力を入れてこなかった児童書や絵本の販売に注力したことで全国に拡大したという。

 「我々が参入した頃は中国に『絵本』を表す言葉がなかったが、いまではポピュラーな言葉になった」とポプラ社で海外事業と製作を担当し蒲蒲蘭の董事長を務める永盛史雄事業開発局長は述べる。

 10年代になると中国の絵本市場は井噴(油田が吹き出す様)≠ニ呼ばれる急成長を遂げ、17年には書籍市場803億元(約1兆4000億円)の25%ほどを児童書が占めるまでになった。

     ===== 後略 =====
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文=文化通信