いくら掃除しても限界があるし、階段でしか移動できないところも多い。
一方、経済が急成長した中国は都市開発の大半がここ10年以内で、まだピカピカのところが多い。

 中国の都会育ちの若者からすれば、今や日本は、「昔懐かしい国ね」(20代、中国人女性)なのである。

 さらに日本“ご自慢”の風景や観光地も、中国人から見ると、「……別になぁ」のことが多い。

 中国の観光地は、とにかく何でも大きい。
黄河は対岸が見えないし、滝もナイアガラみたいなのがある。

「大阪城ね。小さいのがぽつんとあるだけ。大理(雲南省の少数民族の町)のお城と変わらないわ」

「日本の風景はスケール感が足りなくてどこも同じ」

 私も昔、日本の山陰地方に取材に行ったら、村役場総出でご自慢の「逆さの松」というのに“連行”され、
それがまた本当に普通の松の木で、(ここではこれが宝物なのか)と別の意味で感動したことがある。