知られざる世界権力の仕組み
ロスチャイルド&ロックフェラー帝国の全貌 1992年出版(著者)ユースタス・マリンズ

◆はじめに
世界の秘密の支配者たちの正体を暴こうとするわたしの調査は、さながら中世の「聖杯」探しめいたものになってきた。

そしてわたしの調査によって、世界中の抑圧され裏切られた人びと、
とりわけわが祖国アメリカ合衆国の人びとに向けて、自由の扉が開け放たれたようになった。

世界権力の手先たちは、人類に対する犯罪を武装勢力や法制度によって処罰されることを恐れる以上に、
みずからの正体を暴露されることを恐れている。
姿を隠して世界権力を操る者たちはごく単純な手法によって権力を維持してきたことを、わたしは突きとめた。

その手法は仮面舞踏会にたとえることができる。
舞踏会用の仮面のおかげで、「グノーシス派」つまり「智恵ある人びと」は、だれが味方でだれが敵か見分けることができる。
だれがどんな仮装をしているのか、彼らだけが知っているのである。
仮面舞踏会は、偽装すなわち正体を隠そうとする工作によって成立しているのだ。

H・T・マルティーノは1833年に『三つの時代』で「紳士たちの一隊。
どの国の出身かはその外見からはわからない人びと・・・・・・強盗は仮面をかぶって被害者に身元が割れないようにする。
世界権力の強盗たちがまんまと世界全体から盗みを働くことに成功したのも、仮面のおかげだった。」

その偽装によって彼らは、身元を暴かれることも告発を受けることも免れて、サタンの業を実行することができるのだ。
舞踏会用仮面はこの世界権力という計画にとって打ってつけの道具である。
なぜなら、世界権力が現在のような力を獲得したのは、19世紀のヨーロッパだったからである。

ヨーロッパの古い貴族のあいだでは、「舞踏会は招待されない人びとのためにある」ということが、自明の理だった。
招待客たちは、できるなら別の場所にいたいのに、義理や野心から舞踏会に参加し、うんざりする人物の相手をして一夜を過ごすのである。
仮面舞踏会に招待されてわざわざ出掛けていく見返りは、「智恵ある人びと」の一員に加えてもらえることである。
彼らはどの仮面が王様の顔を隠し、どの仮面が首相のものかを知ることが出来るのだ。