湾岸戦争勝利後の1990年9月11日、大統領はテレビで全国放送された議会演説で、
「新しい世界・・・・・・・われわれが知る世界とはまったく異なる世界・・・・・・・・新世界権力(秩序)を要求した。」
その後もテレビ中継された演説のなかでこの要求を繰り返し、1991年1月29日の年頭一般教書では、
「新世界権力(秩序)・・・・・・それは偉大な思想である。
この体制においては、人類の普遍的な願望である平和と安全、自由、
そして法による統治を実現するために、さまざまな国家が一つにまとめられる。」と宣言した。

1991年2月1日には、同じ日に行った3回の別々の演説のなかで、この凶々しいことばを繰り返した。
つまりそれぞれの演説で新世界権力(秩序)の要求を強調したのである。

大統領は、謙虚にも、新世界権力が新しいことばではなく、すでに1782年に合衆国国璽として議会で採択されたと指摘するのは差し控えた。

その図柄は、オカルトの目を持った未完成のピラミッドと、この下の「Novus Ordo Seclorum/新世界権力」
というラテン語の文句から成り立っていて、この国が「新世界権力(秩序)」の実現を誓った国であることを表していた。
すなわち、「新世界権力(秩序)」とは、秩序を実現するのに明らかにピラミッドパワーに頼った時代のための新しい権力機構だった。

このシンボルの起源は1776年にさかのぼる。
イルミナティ教団の創設者アダム・ワイスハウプトが今日の世界権力の陰謀家たちの計画とそっくりの計画を作成したときである。
ワイスハウプトは以下の諸項目を要求した。

1 すべての君主国およびすべての勅任政府の廃止
2 私有財産および遺産相続の廃止
3 愛国心および民族意識の廃止
4 家庭生活および結婚制度の廃止と子供のための集団教育の確立
5 すべての宗教の廃止

ロスチャイルドはカール・マルクスと義人同盟(League of Just Men)を大金で雇って一つの計画を作成させ、
1848年に共産党宣言を受け取ったのだが、このなかに右のワイスハウプトの定義が含まれていたのは偶然ではなかった。
1782年にワイスハウプトの行動派分子がフリーメーソン運動を乗っ取ると、フリーメーソンがこの計画を法律として成立させるための媒体の一つとなった。