2019年8月4日(日)(愛媛新聞)
「道後温泉 湯築屋」シリーズの3作品。田井さんは「2冊目が出せない人がたくさんいる世界で、今の状況は恵まれている」と話す=7月下旬、松山市内
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201908040114


 カランコロン。
 古き温泉街に、お宿が一軒ありまして。
 元はと言えば傷を癒やす神の湯とされた泉―松山道後。

 若年層を中心に高い人気を誇るライトノベル(ラノベ)に、愛媛の人なら思わずにんまりしてしまいそうな書き出しの作品がある。松前町在住の作家、田井ノエルさん(32)=ペンネーム=が手掛ける「道後温泉 湯築屋」シリーズで、ファンの支持を広げている。
8月、デビュー1周年を迎える期待の若手は「私が感じる愛媛の魅力を詰め込んだ。ラノベだからと偏見を持たず、幅広い世代の人に楽しんでもらえたら」と込めた思いを語る。