2019年05月31日 21時11分 更新

 優れた放送を顕彰する第56回ギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)の贈賞式が31日、東京都内であり、持続的な調査報道やキャンペーンを対象とする「報道活動部門」の大賞に、RSK山陽放送(岡山市北区丸の内)が1980年から続けるハンセン病に関する一連の報道が選ばれた。

 RSKは岡山、香川県内にある三つの国立ハンセン病療養所の入所者らへの取材を通じ、国の誤った隔離政策による差別や偏見に苦しむ元患者の声を約40年にわたり伝えている。日本のハンセン病報道をけん引する活動として評価された。RSKの大賞受賞は2016年に続き2度目。

 式では、ディレクターとして取材に携わった山下晴海社長室長(51)=前報道部長=がトロフィーを受け取り「先輩記者やカメラマンからバトンを受け継いできた。なぜ元患者たちは療養所に閉じ込められなければならなかったのか、考え続けたい」と述べた。

 テレビ部門では大賞にNHKの「ETV特集『静かで、にぎやかな世界〜手話で生きる子どもたち〜』」が選ばれ、個人賞は俳優の菅田将暉さんが受賞。ラジオ部門はラジオ沖縄の「私宅監置・沖縄〜扉がひらくとき〜」、CM部門はスカパーJSATなどの「スカパーJSAT 基本プラン シリーズ『スカパー!堺議員シリーズ』」が大賞に選ばれた。
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