毎日新聞2018年11月23日 12時25分(最終更新 11月23日 12時25分)

 半世紀の伝統がある愛知県三河地方のご当地即席麺「キリンラーメン」の商品名が「キリマルラーメン」に変わるのを前に、製造・販売する小笠原製粉が23日、地元の同県碧南市文化会館で「ありがとうイベント」を開き、多くの人が詰めかけた。

 「キリンの首のように末永く愛される商品に」との願いを込めて名付けられ、1965年に発売。しかし、飲料大手キリンと商標権を巡って係争となり、公募と投票で「キリマルラーメン」に名前を変えることになった。今月末で出荷を終了し、店頭からも消えていく。

 午前10時の開場前から地元の人たちの行列ができ、入場制限もあったほどの盛況ぶり。社員手作りの会社の歴史案内やコラボ商品一覧も展示された会場では、ラーメン6食入りで通常648円を300円にしたほか、普段は買えない関連グッズなども定価の半分程度で販売した。
ラーメンを箱ごと買っていく人もおり、用意した約2000点の商品はたちまち減っていった。キリンラーメンのTシャツを着て対応した小笠原充勇専務は「53年間ありがとうございました。感謝の言葉しかありません」と話していた。【山田一晶】
https://mainichi.jp/articles/20181123/k00/00e/040/238000c