初回の「仏教サロン京都」の夜間法話で仏教の教えについて説いたマナケさん(京都市下京区・京都コンシェルジュサロン)
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 京都の市民団体が、仏教の教えや文化を学びたい人が集える「仏教サロン京都」を京都市内で立ち上げた。宗派を超えた僧侶による「夜間法話」や声明(しょうみょう)の稽古、仏教文化講座などがあり、気軽に市民が参加して仏教が理解できると話題になっている。

 特定の宗派や教団に属さず、国内外の多様な仏教を学ぶサンギーティの会(下京区、仏教国際交流会)が、一般市民にも仏教に親しんでもらおうと同サロンを設立した。

 さまざまな宗派の僧侶を招く夜間法話(参加料500円)は9月から第2、第4土曜日の午後6時に下京区東中筋通七条上ルの京都コンシェルジュサロンで開いている。

 初回の8日には、比叡山で15年間修行したインド人僧侶サンガラトナ・マナケさんの法話があり、「執着から離れることで自分の苦しみがなくなる。仏教の五戒を守り、周囲の人も幸せにしてほしい」と説いた。参加した大津市の主婦(39)は「巡礼が趣味でもっと深く仏教を知りたかった。話を聞く前と後で心持ちが違う。気軽に話を聞けるので今後も参加したい」と話していた。

 仏教サロン京都ではほかに第2、4土曜の午前8時半からヨガ講座(受講料2500円)、午後3時半から仏教美術創作体験や雅楽の解説(同)も開講。また、東山区の既成院では連携講座で声明の稽古(同)も10月から毎月第2金曜日に実施する。

 同サロン主宰の加藤悦子さん(55)は「観光客や忙しい人にも参加してほしくて夜間法話を考えた。宗教都市京都の名物にしたい。将来的には仏教学を中心とした専門性の高い講座も開きたい」と話している。

 夜間法話は申し込み不要。

京都新聞 2018年09月18日 15時30分
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