2018年8月19日 13時01分
 東京都足立区シティプロモーション課に勤務するフリーライターの舟橋左斗子さん(56)が、治安面などでマイナスイメージを持たれることがある同区について調べ上げた「足立区のコト。」(彩流社)を出版した。

 舟橋さんは大阪市東成区出身。大阪大を卒業後、広告代理店で働き、結婚を機に1993年から足立区千住で暮らし始めた。「宿場町の歴史を残しつつ、
駅ビルでは新しいおしゃれな物もそろって便利だ」と感じたが、同区を知らない人から「危なくないの」と心配されたこともあったという。

 本では、同区の刑法犯認知件数が、23区内でもワースト上位になっている点について、「凶悪犯罪を思い浮かべる人も多いが、
件数を押し上げているのは自転車の盗難」と指摘。鍵のかかっていない自転車に区職員が鍵をかけて回る「愛錠ロック大作戦」を進めていることなどを説明した。

 一方で、区立公園の広さや銭湯の数が23区でトップクラスだったり、安くておいしい居酒屋がたくさんあったりすることを紹介。
子どもの学力を向上させる取り組みや、「日本一おいしい学校給食」を目指していることなども盛り込んだ。

 読者からは「自分の生まれ育った街に誇りや愛着を持てた」などの声が寄せられているという。舟橋さんは「『足立区はヤバイのか?』
といううわさを検証したところ、実は活気があり、面白い街であることがわかった。足立ファンを増やしたい」と話している。

 https://www.yomiuri.co.jp/national/20180819-OYT1T50041.html