滋賀県が琵琶湖のプレジャーボートの航行規制水域の目印として設置したブイが
今春以降、相次いで破損している。
湖面に浮かぶポールが根元から折れたり、規制水域を示す標識板が割れたりし、
県はこれまでに16本の破損を確認した。

原因が船舶による接触か、人為的ないたずらかは分かっておらず、
県は「波風で壊れる可能性もゼロではないが、どうして今年だけ多いのか」と困惑している。

県は、プレジャーボートによる住民への騒音被害を防ぐため
琵琶湖レジャー利用適正化条例で湖岸26カ所に規制水域を設け、高速航行や蛇行を禁止している。

規制水域を示すブイは高さ2・3メートル、重さ28キロのアルミ合金製。
規制水域の沖合350メートル地点に計132基がいかりで固定し浮かべられている。
湖面に突き出た約1・5メートルのポールには、夜間に光る赤色灯や標識板も設置されている。

破損は5月から今月にかけて、
彦根市の松原沖や大津市の近江舞子沖、松ノ浦沖など6カ所の規制水域で計16本見つかった。

県はプレジャーボートの監視と合わせてブイの点検を実施しており、
担当者は「ポール折れは多くて年間2、3本。15年間壊れていないブイもある」と話す。

彦根市の松原沖では、7月上旬にポールが根元から折れていたため新品へと付け替えたが、
8月中旬にも同じポールが折れているのが見つかり、県は住民らに目撃情報を求めている。

修復には約2百万円かかると見込まれ、県は
「ブイはプレジャーボートの監視に欠かせない。厳しい財政状況で修復費も痛い。
 故意かどうかは分からないが、事故に気をつけて航行してほしい」と話している。

写真:琵琶湖の航行規制水域を示す標識が割れたブイ
http://www.kyoto-np.co.jp/picture/2017/11/20171119111031020.jpg

以下ソース:京都新聞 2017年11月19日 11時24分
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20171119000043