名古屋市科学館(中区)所蔵の蒸気機関車(SL)の行き先が宙に浮いている。

今は大阪のボイラー会社が保管しているが、あおなみ線で走らせたい河村たかし市長と、
科学館に戻したい市教育委員会とで意見が対立しているからだ。
決断の期限は半年後に迫る。

SLは1904年に独ハノーバー社が製造した「B6形」。
68年に科学館に贈られ、同館で屋外展示されていた。
市教委が昨年9月、モーターで動輪を回す様子を見せる「動態展示」が可能か調べるため、
SLの復元を多数手がける「サッパボイラ」(大阪市)に運び入れた。

調査は今年3月までに終わったが、搬入から1年となる現在も同社の倉庫に置かれたままだ。

科学館は「どんな仕組みで車輪が動くのかを子どもたちに見せられる」と、
SLを同館に戻して動態展示するよう希望している。

これに「待った」をかけているのが河村氏だ。
名古屋駅と名古屋港・金城ふ頭駅とを結ぶあおなみ線でのSL定期走行が持論で、
科学館での展示案を「集客のセンスがない」と批判している。

写真:あおなみ線での蒸気機関車の実験走行
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170914000891_comm.jpg
写真:大阪市のボイラー会社への搬出のため、クレーンでつり上げられるB6形SL
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170914001029_comm.jpg

以下ソース:朝日新聞 2017年9月14日12時42分
http://www.asahi.com/articles/ASK9C6TPHK9COIPE02T.html