保育士の負担を軽減するロボットを群馬大と共同開発しているソーシャルソリューションズ(東京)が5日、
太田市内の保育園で10月に実証実験を始めると発表した。
園児の登園、退園の時間を自動管理するほか、昼寝中の異常を即座に情報発信する機能がある。
業務の効率化が保育士不足の解消につながるとみて、早期の商品化を目指すという。

開発中のロボットの名称は「VIVO(ヴィーヴォ)」。
クマの形で高さ約70センチ、重さ約12キロ。
耳にスピーカー、鼻に体温測定できるサーモグラフィーが組み込まれている。
あいさつなど簡単な言葉を発する。
実証実験は木崎あおぞら保育園(同市新田木崎町)で行われる。

園児や保護者が与えられたキーホルダーを登園、退園時にロボットにかざすと
その時間を記録して管理し、園児が顔を近づけると体温を測定して記録する。
昼寝時には布団の下に敷いたセンサーで園児の心拍を把握し、
呼吸の乱れやうつぶせ寝などの異常が想定される心拍を感知すればタブレット端末などに危険を知らせる。

東京と千葉、大阪で計40カ所の保育施設を運営するソーシャルソリューションズが
約1年前に群馬大に共同開発を持ち掛けた。
群馬大がソフト開発を、同市の片岡達也さん(44)がデザインをそれぞれ担当した。

同社CEOの貞松成さん(36)は
「昼寝の時に保育士1人で6人の園児を見るのは大変だが、このロボットで負担を軽くできる。
 太田の技術を生かして保育士を確保しやすくし、待機児童問題の解消につなげたい」としている。

実証実験で機能を確認した上で、来年4月にも受注生産を始める。
2019年に大量生産に移行する計画で、輸出も視野に入れている。

市役所で開かれた会見に同席した清水聖義市長は
「市内でも保育士が不足している状況」とし、事業の成功を期待した。

写真:保育ロボットを紹介する(左から)貞松さん、片岡さん、清水市長
http://www.jomo-news.co.jp/1/7015046235387175/401/600/8515/img.jpg

以下ソース:上毛新聞 2017年9月6日(水) AM 06:00
http://www.jomo-news.co.jp/ns/7015046235387175/news.html