◆岐阜市出身の研究者 故吉田幸平氏が所蔵

甲冑(かっちゅう)研究者でニューヨーク州立大学副学長も務めた
岐阜市出身の吉田幸平氏(1919〜2012年)が収集した甲冑などのコレクションが、
市歴史博物館(同市大宮町)に贈られることになり、市役所で贈呈式があった。

寄贈されたのは江戸期の甲冑24領、戦国〜江戸期の兜(かぶと)45頭を含む計117点。

武将伊達政宗も使っていた「雪下胴具足(ゆきしたどうぐそく)」と同じ構造で
機動性を高めるために鉄板でなく牛の皮で作られた甲冑は江戸中期〜後期のもので、
「作り込みがしっかりとしていて大名道具の可能性もある」と同館はみる。

ほかに加賀藩の重臣クラスが使用していたとされる甲冑や、
クマの毛を植え込んだ甲冑など、貴重なものもあるという。

吉田氏は県立高校で教壇に立つ傍ら、60年ごろから甲冑や兜などの収集を始め、県内を中心に旧家などから譲り受け研究。
コレクションは岐阜市内の自宅近くに設けた日本甲冑研究所に収蔵していたほか、
一部は立ち上げから携わった不破郡関ケ原町の資料館「関ケ原ウォーランド」で展示・保管されていた。

式には吉田氏の妻で医師の二三子さん(91)=同市花月町=が参加し
「私自身はあまり興味がなかったので面はゆいが、何かしらのお役に立てていただけるなら」とあいさつ。
浅井文彦副市長は「貴重なコレクションを多くの人に楽しんでもらいたい」と感謝状を手渡した。
同館では、修復を行った甲冑3領を順次展示する。

写真:吉田幸平氏のコレクションだった甲冑などを寄贈し、浅井文彦副市長から感謝状を受け取った妻の吉田二三子さん(右)
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170403/201704030836_29351.jpg

以下ソース:岐阜新聞 2017年04月03日08:36
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170403/201704030836_29351.shtml