和歌山県白浜町の海水浴場で昨年7月、大阪市内の飲食店店長、野田志帆さん=当時(28)=がシュノーケリング中に水難事故に見せかけて殺害されたとされる事件で、和歌山県警に殺人容疑で逮捕された夫の孝史容疑者(29)が、別の女性と交際していたことが事件の約1カ月前に発覚し、2人が離婚協議中だったことが20日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、夫婦関係の悪化が事件につながったとみて調べている。

 捜査関係者によると、志帆さんと孝史容疑者は、専門学校で知り合い、平成27年に結婚、同市旭区のマンションで暮らしていた。しかし、昨年6月に孝史容疑者が別の女性と交際していたことが発覚。女性は妊娠しており、志帆さんはまもなく実家に戻ったという。

 孝史容疑者は、志帆さんに復縁を求めたが、志帆さんは拒絶。結局、7月には孝史容疑者が志帆さんの実家を訪れて志帆さんの両親らに謝罪し、離婚に向けた話し合いを始めた。

 ところが、同月18日には孝史容疑者が志帆さんを誘い出して白浜町の臨海浦海水浴場にシュノーケリングに訪れていた。志帆さんは同日夕、心肺停止の状態で同県田辺市の病院に搬送され、2日後に死亡した。

 志帆さんの知人によると、2人は毎年、同町へシュノーケリングに訪れていたといい、県警は、孝史容疑者が志帆さんを誘い出して殺害した可能性があるとみて調べる。

http://www.sankei.com/smp/west/news/180420/wst1804200045-s1.html