岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」に入所していた高齢の男女3人が7月末から相次いで死亡していたことが18日、分かった。別の入所者2人もけがをしているといい、県は17、18両日に介護保険法などに基づき立ち入り調査を実施した。県警は事件、事故の両面で施設関係者らから事情を聴くなどして調べている。

 施設などによると、7月31日、男性(80)がデイルームで食事中に食べ物を喉に詰まらせて倒れ、運ばれた病院で死亡。

 8月6日には部屋で倒れていた女性(93)が救急搬送され、その後、脳挫傷で死亡した。さらに12日には女性(87)が顔面蒼白になるなど体調が急変して病院に搬送されたが、13日に死亡。病院から通報を受けた県警が司法解剖した結果、死因は折れたあばら骨が肺に刺さるなどする外傷性血気胸だった。

 また別の入所者にもあばら骨の骨折や、胸にあざがあるなどのけがが見つかった。

 ホームページなどによると、「それいゆ」は高山市の医療法人「同仁会」が1997年に設立。定員は100人で、入所者にはリハビリテーションや学習療法などのサービスを提供している。

http://www.sankei.com/west/news/170818/wst1708180027-n1.html
http://www.sankei.com/images/news/170818/wst1708180027-p1.jpg
岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」=18日午前