岸田外務大臣は、ニューヨークの国連本部で開かれた持続可能な開発目標に関する会合で、「誰一人取り残さない多様性のある社会の実現」を目指し、教育や保健などの分野で国際協力に取り組むため、2018年までに10億ドル規模の支出を行う方針を表明しました。

アメリカのニューヨークを訪れている岸田外務大臣は、日本時間の18日午前2時ごろから、貧困や格差の解消などを目指して、国連がおととし定めたSDGs=持続可能な開発目標をテーマにした国連本部での会合に出席しました。

この中で、岸田大臣は、日本の取り組みを英語で発表し、「誰一人取り残さない多様性と包摂性のある社会の実現」を目指して、「政府だけでなく、民間企業なども巻き込んで、日本の英知を結集させ、国内外で具体的な行動を起こしていく」と述べました。そのうえで岸田大臣は、教育や保健などの分野で国際協力に取り組むため、2018年までに10億ドル、日本円にして1000億円規模の支出を行う方針を表明し、具体例の1つとして、内戦が続くシリアで7つの国連機関と連携し、校舎の復旧や避難民への教育などを行うと説明しました。

この後、岸田大臣は、「PPAP」の曲で知られ、SDGsのPR動画も作成したピコ太郎さんとともに日本政府主催のレセプションに出席し、各国の関係者に日本企業や市民団体の取り組みをアピールすることにしています。

国連の定めた持続可能な開発目標のPRに協力するため、ピコ太郎さんが、外務省からの依頼を受けて作成した動画は、今月7日、動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿されました。動画では、世界的な人気を集めた「PPAP」のリズムとダンスに乗せて、持続可能な開発目標SDGsが紹介されています。ピコ太郎さんは、「貧困をなくそう」、「質の高い教育をみんなに」といった開発目標を英語で表記したロゴを示しながら、持続可能な世界を実現するための目標が17あることを強調しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170718/k10011062751000.html