最近読んだ本で、感心した事実があったのでアッ プします。
タイトルは「これから世界はどうなる か−米国衰退 と日本」で、著者は孫崎享です。
こ の中で驚いたのは、2010年に中国の工業生産が ア メリカの工業生産を抜いたという事実です。(国連統計データによる)
日本の新聞、テレビで報道されたのは聞いたことがないのですが、これは歴史的な大事件です。 1913年にアメリカが イギリスの工業
生産を抜いて、第一次世界大戦、 第二次世界大戦を経て世界の超大国になったわけ ですが、イギリスがNo 1の地位から凋落してい
った歴史と同様に、アメリカのNo 1の地位の終焉がはっきりとした形で始まった訳です。

また、2010年には、GDPでアジア(中東を除く) が、アメリカとEUと肩を並べた年でもあります。 日本の輸出の第一位は中国で18
%、第二位が米国 で17.5%、アジア全体(中東を除く)では54.6% にもなります。 今後もアジア経済は急速に拡大して行くのは、
い ろいろな経済予測で出ており、間違いありませ ん。
日本が、これから、どこと友好関係を持たなけれ ばいけないかは、上記の理由から自明の理です。それは、アジアです 現在は、中国
、北朝鮮、韓国が無茶苦茶に反日的な態度・行動に出てますが、将来的には友好的関係を築いていくべきです。200年以上いさかいを
続けたドイツとフランスが現在は友好的になったように。
もちろん、間違えた歴史認識で批判されたら、しっかりと言い返す。軍事的脅威を受けたら、それに対抗できるだけの軍事的備えは必
要です。
短期的には、それは仕方ないことですが、長期的には、しんどくても上手く付き合って行くしかないでしょう。
たとえ、それが50年〜100年かかったとしても。隣の国を反日国にし続けるのは、日本にとって大きなマイナスだからですから!

中国等が反日的な間は、成長率が高く人口も多い東南アジア・南アジアの国々(インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、台湾、
インド等)と友好関係を深めて行く方が賢明かも知れません。
いずれにしても、何でもアメリカに追随して行くのは、日本にとってメリットもありましたが、デメリットも沢山ありました。
日米繊維交渉に始まって、ニクソンショック、戦闘機自主開発の阻止、自動車輸出自主規制、スーパー301条適用、銀行B I S 規制、
バブルの主原因、沖縄基地グアム移転費用の押し付け等 、思いついただけでもこんなにあります。

今度のTPPにしても、民主党も自民党も軽く乗ってしまいましたが、アメリカは今までの経緯からみても、自分の利益しか考えない国
ですから気をつけるべきだと思います。

大体、日米安保条約にしても、日本人は勘違いし ています。朝日新聞の世論調査ですが、「米軍は 何のために日本にいるのか」と
いう質問に対し、 日本人は「日本防衛のため」が42%なのに対し、アメリカ人は9%。 「アメリカの世界戦略のため」が日本人が36%
に 対し、アメリカ人は59%という回答で、「守る」と 言っている人は9%しかいないという事実!
そういう米軍に世界で一番基地を貸して、なおか つ、世界で一番貢いでいる国が日本です。 外国軍のために首都上空を自由に飛べ
ない国は日 本だけです。
お人好しにも程があると感じます。


この本を読んで改めて思った事は、日本は自分の 足で立って、自分で情報を取って、自分で考え、 行動しなければいけないという
ことです。
最後に、私は反米主義者ではありません。アメリカを敵にするのは、あまりにリスクが大きすぎます。友好国にしておく必要はあります
私が言いたいことは、繰り返しになりますが、日本人が世界の現実をしっかり把握して、自分の判断で世界と向き合っていかなければ
いけないということです。