■圧倒的な人口の伸び
そのころの札幌はどうだったのか。道内4市の人口推移を見ると、札幌の圧倒的な伸びに驚かされる。

1920年に実施された第1回国勢調査時では函館(14万4749人)、小樽(10万3113人)に続き、
第3の都市だった札幌(10万2580人)は、40年の国勢調査で函館(20万3862人)を抜き、
全道一となるが、この時点の人口が20万6103人。他都市との差はそれほど大きくない。
しかしそれ以降、増加の一途をたどり、他市との差を広げていく。

札幌の急激な人口増は、高度経済成長を背景とした都市部への人口集中、エネルギーの主役が石炭から石油に交代した「エネルギー革命」
による産炭地からの人口流入、豊平町や手稲町との合併に伴う市域の拡大が主な要因とされるが、
60年に52万人だった人口は70年に100万人を突破し、この10年でほぼ倍に膨らみ、80年には140万人を超えた。

 北海道全体の人口に対する札幌の割合を見ると、60年は10.4%だったが、65年15.4%、70年19.5%、75年23.2%、
80年25.1%と推移し、95年には30%を超えた。札幌への集中は今も続いている。