知床横断道 日本版GPSで除雪省力化 自動化を実証実験へ
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開発局は来年3月、知床横断道路(国道334号)で、ICT(情報通信技術)を活用した除雪作業の実証実験を行う。
日本版の衛星利用測位システム(GPS)によって車両の正確な位置情報を把握し、
除雪機械の操作を自動化することで、作業の省力化を目指す取り組み。除雪作業従事者の減少と高齢化が進む中、成果が注目される。

 知床横断道路(23・8キロ)は根室管内羅臼町湯ノ沢と斜里町岩尾別を結ぶ。気象条件が厳しいため
毎年11月上旬から4月下旬にかけて通行止めとなり、例年3月に除雪作業が始まる。起伏がある知床峠の除雪は難関で、
GPSを使って除雪ルートを確定させ、事前に人が目印を設置した上で作業する。
道路や周囲の状況を熟知したオペレーターの技術力と、経験頼みなのが実情だ。

 実証実験は知床峠周辺の延長5キロで行う。道路の形状や標識の位置などを反映させた精度が高い3次元の道路データを作成。
これに誤差が少ない「日本版GPS」の情報を取り込み、車両と道路の位置関係を把握する。
さらに、雪を切り出す除雪機械の刃先部分の位置データと地形情報を組み合わせることで、除雪が必要な部分を
オペレーターが判断しやすくなる。また、雪をはね飛ばすといった機械操作の自動化も試みる。