除雪、細る担い手 建設業の売り手市場で要員足りず
ttps://www.hokkaido-np.co.jp/article/149391?rct=n_hokkaido

除雪業者が人手不足にあえいでいる。作業の主力となる建設・土木作業員の有効求人倍率は上昇傾向が続き、
建設会社の社長が自ら他社の応援に駆り出されたり、外国人が作業するケースも出ている。

今年は例年より早く雪が降り、土木工事を掛け持ちする業者の人手不足に拍車がかかっている。
業界団体のアンケートでは業者の半数近くが人手不足と答えており、事業者は「5年後には除雪体制が保てない」と危機感を強める。

 今月2日までの3日間で計102センチのドカ雪が降った岩見沢市。
市の委託で2日未明に市道を除雪していた男性(43)は「まだ12月初めなのに、こんなに出動が続いては体がもたない」と悲鳴を上げた。

全域除雪となれば一晩に約3千人が出動する札幌市。このうち中央区南部の担当4社が集まる市の除雪センターでは、
要員が全域除雪に必要な約50人ぎりぎりしかいない。
11月中旬の降雪時には数人が日中の工事に携わっていたため、夜間の除雪に出られなかった。

福野昌仁センター長(43)は「ほかの作業員が早めに出動して除雪を間に合わせたが、負担のしわ寄せがこれからも重なれば大変だ」
と表情を曇らせる。

北海道労働局によると、求職者1人当たりの求人数を示す有効求人倍率は10月、全職種平均の1・16倍に比べ
建設・土木作業員は3・86倍と大幅に高く、過去3年で最高に。冬場も高止まりの傾向は続くとみられる。