北大、試作品の製造請け負い 資金調達の一環
ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO22309540W7A011C1L41000/

 北海道大学は機械工作や素材の薄片加工、ガラス工作などの分野で、企業や研究機関から試作品製造を
直接請け負う事業を始めた。実験用器具などの作製を担当する技術系の職員が、試作品を製造する。
国公立大学への運営費交付金が減るなか、新たな研究資金源としたい考えだ。


こうしたサービスを大学が事業化するのは全国でも前例がないという。



 昨年、北大創成研究機構グローバルファシリティセンターと日本軽金属が始めた、試作技術の相談を受けたり
試作品を提供したりする「試作ソリューション事業」に基づく取り組み。日軽金が運営する試作品製造請け負いサイト
「Shisaku.com」に、北大に試作品製造を依頼するための専用ページを9月に設けた。

 例えば顕微鏡観察に役立つように岩石を30マイクロメートルまで薄く削り出したり、ガラスを精密に
組み合わせて新たな科学実験器具を作ったりできる。
費用は製品によって異なるが、1件あたり数万円程度からという。この事業で得た収入は職員の技術向上のため
の出張費や工作機器の購入費などに充てるという。

 北大は企画立案や資金調達といった研究のマネジメントを担う「リサーチ・アドミニストレーター」(URA)
という職種を導入している。今回の事業はURAと技術職員との連携によって実現した