リーマンショック以前に計画された新築大型オフィスビルがどんどん完成する大阪・梅田地区。
しかし、三鬼商事のオフィス月次速報を読み解くと、梅田地区からはオフィスがどんどん減っているのだ。
一部では「大阪は梅田の一極集中」と見る向きもあるが、実情は「梅田の一人負け」。
なぜ、オフィスがどんどん開業する梅田のオフィス需要はしぼむのか?

2010年1月と12月のオフィス需要(貸室総面積−空室面積)を見てみよう。
(単位:坪)
     1月     12月
梅田   611870   599359 -12511
南森町  107385   104841 -2455
本町淀屋橋608790   605329 -3461
船場   274235   278178 +3943
難波心斎橋 92910 96630  +3720
新大阪  186951   187528 +577
江坂    56139 55661  -478

大阪の中でも、梅田の落ち込みの激しさが目立つ。この1年間、超高層の梅田阪急ビル・富国生命ビルの竣工があったにも関わらず、梅田地区のオフィス需要は激しく落ち込んだ。
企業の「梅田離れ」の原因はいかに?