電子情報技術産業協会(JEITA)は20日、6月の国内薄型テレビ出荷台数が前年同月比26.5%減の38万5千台だったと発表した。12カ月連続の減少となった。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)による出荷・物流停滞の影響は小さくなったが、前年同月に新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要があった反動で減少した。

大きさ別では29型以下が前年同月比31.7%減の4万2千台と落ち込みが大きい。全体の出荷に占める割合が大きい50型以上は29.3%減の16万6千台だった。

50型以上の落ち込みは有機ELテレビの不振が影響した。有機ELテレビの出荷台数は30.2%減の5万2千台と、3カ月連続で減少した。50型以上の大型機種が比較的多く、液晶に比べてコントラストのある映像を楽しめるとしてここ数年人気だったが、出荷の伸び悩みを迎えている。

出荷台数は低調が続きそうだ。JEITAは「2011年からの地上デジタル放送完全移行時に購入したテレビの買い替え需要が一服した」としている。ただ、巣ごもり需要の反動減が本格化した21年7月から1年がたつことから、前年同月比の減少幅は縮小する可能性がある。
2022年7月20日 10:50
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC194BX0Z10C22A7000000/