NTTドコモの井伊基之代表取締役社長が15日、本誌インタビューに応えた。

 インタビューは、法人事業の強化や店舗戦略など多岐に渡ったが、本稿では、楽天モバイルの料金改定をきっかけに、設備投資に関する井伊社長の話をまとめた。

井伊氏
 他社さんの戦略について、私はなにか言える立場ではありません。(楽天の)三木谷さんも思いがあってサービス開始時に「0円宣言」を打ち出されたのだろうと。

 ただ、「0円」って、はっきり言って収入がないモデルです。最初の加入者をたくさん引き付けるためのキャンペーン的なものとしてはあり得るんだけど、「最初の料金プラン」として 0円プランをしっかり出したっていうところは、当時、新鮮な驚きでしたね。

 (サービスエリアを作り上げるという)巨額な設備投資が必要なモバイル通信事業において、どうやって回収するのかな? っていうのは、当時思いました。

 だから、今回、(0円を)お辞めになるという判断は、経営者としては真っ当なお考えだなと思ってます。その間、おそらくお客さんもたくさん集められたんでしょうから、目的は達したんだろうなと思ってます。

 ただ、「0円」を辞めることによって、お客さまの流動性(携帯電話契約を乗り換える動き)があらためて高まりました。まあ、他社さんは、追撃していろいろと追加のキャンペーンなどを出されますが、うちはそれをやらずに従来通りのまま、「エコノミーMVNO」や「ahamo」も変えずにいます。
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1417300.html