日立製作所[6501]は28日、2021年3月期(今期)の連結純利益(国際会計基準)が前期比3.4倍の3000億円になりそうだと発表した。3.8倍の3350億円を見込んでいた従来予想からは下方修正となる。日立化成株の売却などが利益を押し上げるものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた上場子会社・日立金属[5486]の業績悪化が重荷となる。

一方、売上高にあたる売上収益は9%減の7兆9400億円と従来予想から600億円引き上げた。調整後営業利益も40%減の4000億円と、従来予想から280億円引き上げた。新型コロナの影響による世界的な市況悪化や需要減少で減収減益となるものの、コスト構造改革の成果が出たITセグメントが下支えとなる。デジタルソリューション事業や中国におけるビルシステム事業の好調も貢献する。

同時に発表した20年4〜9月期の連結決算は、売上収益が前年同期比11%減の3兆7600億円、調整後営業利益が39%減の1807億円、純利益が32%増の2507億円だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/10/28 16:55
日本経済新聞
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