【広州=川上尚志】中国の車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は27日、2020年1〜9月期の純利益が前年同期比3.1%減の33億元(約510億円)だったと発表した。主力の中国市場で電気自動車(EV)の販売が低迷し、EV向け車載電池の出荷落ち込みが響いた。ただ、足元でEVの販売回復が進み1〜6月期に比べると採算は改善した。

売上高は4.1%減の315億元だった。四半期では事業別の売上高を開示していないが、主力の車載電池の受注が20年前半に落ち込んだことが響いた。ただ、7〜9月期に限ると、売上高は0.8%増の126億元とプラスに転じている。

中国では政府による販売補助金の削減や新型コロナウイルスの感染拡大などを受け、EVなど新エネルギー車の販売低迷が続いたが、新エネ車の販売台数は7月に13カ月ぶりに前年実績を上回り、9月まで3カ月連続のプラスが続いている。

中国政府が景気の底上げを狙い、20年内に打ち切る予定だった補助金の支給を22年末まで延長したほか、海外旅行に行けないため国内で消費する富裕層が増え、高級EVの販売が伸びている。

CATLは中国内外の幅広い自動車メーカーに車載電池を供給している。中国の広発証券は「10〜12月期には米テスラ向けの出荷量が増え、市場での地位が一段と高まるだろう」と指摘する。

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2020/10/28 13:59
日本経済新聞
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