国土交通省は17日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、羽田空港国内線の保安検査場で、サーモグラフィーを使い搭乗客の体温チェックを始めた。37.5度以上の場合は、利用の自粛を促し、保健所への相談を勧める内容のチラシを渡す。

政府による緊急事態宣言の期限となっている5月6日まで続ける予定。東京から地方への広がりを移動の拠点となる空港で抑え込む狙いだ。

17日午後、第2ターミナルでは、検査場の入り口に来た搭乗客がサーモグラフィーの前を通過すると、航空会社の担当者がモニター画面で問題がないか確認していた。

航空需要は感染拡大で激減。羽田では国内線の保安検査場も通常の半数程度になっており、この日も通過する人はまばらだった。

国交省によると、体温チェックは新千歳空港や那覇空港でも、それぞれ北海道や沖縄県が、国内線の到着客に実施している。同省の担当者は「北海道や沖縄県からの要望もあり、検温を始めた。ほかの空港への展開も検討している」と話した。〔共同〕
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