2020.04.15 乗りものニュース編集部

日本の空港の滑走路は多数が500m刻みで、それ以外でもおおむね100m刻みや10m刻みで作られていますが、伊丹空港のA滑走路は1828mとなっています。なぜこのようなことになったのか、運営会社に聞きました。
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概ね500m刻み、50m、10m刻みもある日本の空港滑走路

 航空会社が就航している日本の空港の滑走路は、多くが500m刻みで作られています。たとえば日本最長の成田空港のA滑走路、ならびに関西空港のB滑走路は長さ4000m、羽田空港のA滑走路は長さ3000mです。

 このほか少数派ですが、100m刻みや10m刻みで作られている滑走路もあります。前者は長さ1200mの仙台空港A滑走路、福岡空港は滑走路1本で長さ2800mとこれに該当、後者は長さ3360mの羽田空港C滑走路、長さ2740mの県営名古屋飛行場などが見られます。

 実はこのいずれでもない、1m刻みで造られた、言ってしまえば中途半端な長さの滑走路を備える空港が、日本国内には少なくとも2か所、存在します。長さ1314mの新潟空港A滑走路と長さ1828mの伊丹空港A滑走路です。

 ただ、新潟空港の場合、非常に使用頻度が少なく、小型のプロペラ機が使用する程度です。一方、伊丹空港のA滑走路は2020年4月現在も一線にあり、リージョナルジェットと呼ばれる100席以下のジェット旅客機や、ターボプロップ機がピーク時には分刻みで離着陸していて、場合によっては、ボーイング767型や777型などが離着陸する、長さ3000mのB滑走路との同時使用なども見ることができます。

 なぜこのような長さの滑走路ができ、現在も運用されているのでしょうか。伊丹空港を運営する関西エアポートに聞きました。


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