内閣府が7日発表した2月の景気動向指数(CI、2015年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比0.6ポイント上昇の95.8と、2カ月連続で上昇した。小売販売額の増加などが寄与した。内閣府は一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を7カ月連続で「悪化」に据え置いた。08年6月から11カ月連続で「悪化」となって以来の長さ。

一致指数を構成する9系列中、速報段階で算出対象となる7系列のうち5項目が指数のプラスに寄与した。新型コロナウイルス感染症の影響によるマスクや除菌製品などの買いだめを反映して「商業販売額(小売業)」が伸びた。海外向けの電子部品・デバイスなどの出荷が堅調で「鉱工業用生産財出荷指数」も伸びた。

数カ月後の景気を示す先行指数は前月比1.6ポイント上昇の92.1で2カ月ぶりに上昇した。景気の現状に数カ月遅れて動く遅行指数は前月比2.7ポイント低下の101.0と、4カ月ぶりに低下した。

CIは指数を構成する経済指標の動きを統合して算出する。月ごとの景気動向の大きさやテンポを表し、景気の現状を暫定的に示す。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2020/4/7 14:37
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL07HSK_X00C20A4000000/