2005年2月14日に設立されたYouTubeは2020年で15周年を迎えました。これを記念して、YouTubeのスーザン・ウォシッキーCEOが公式ブログにメッセージを公開。その中で、YouTubeが音楽業界に対して30億ドル(約3300億円)を2019年に支払ったことが明かされました。

YouTubeは2020年2月に2019年第4四半期と2019年通年の広告収入を初めて発表。2019年第4四半期だけでおよそ47億1700万ドル(約5200億円)、2019年通年でおよそ151億4900万ドル(約1兆6450億円)の広告収入を得たと明らかになりました。

ウォシッキーCEOは今後の抱負の1つとして「音楽業界と提携して売上を伸ばし、新しいアーティストを開拓し、音楽のプロモーションを行います」と述べています。YouTubeでは「広告収入」と「YouTube Musicの購読収入」という2種類の収入源があり、ウォシッキーCEOはその2つの収入から音楽業界に、YouTubeが2019年に30億ドル以上支払ったと語っています。

経済メディアのCNBCは、YouTubeが音楽業界に多額を支払っていることをウォシッキーCEOが明かしたのは「YouTubeが広告収入からどれほどの金額を音楽業界とクリエイターに還元しているかを示すため」と推測。Googleの親会社であるAlphabetの2019年第4四半期収益報告を受けて、一部の経済アナリストはYouTubeの収益性に疑問を抱いており、「収益の透明性は必ずしも平和であるとは限らない」「YouTubeの収益についてより詳細な情報がないのはなぜか」という意見が出ています。

そして、ウォシッキーCEOによれば、YouTubeで活躍するクリエイターの数は毎年40%以上増加しており、YouTubeチャンネルで登録者数10万人を超えるチャンネルは17万以上だとのこと。YouTubeの今後の目標は「クリエイターの収益と視聴者数を増やし続けること」と語っており、クリエイターへの還元とサポートを強調しています。また、子ども向けコンテンツであるYouTube Kidsには1億ドル(約110億円)の資金を用意するなど、「質の高い家族向けコンテンツへの投資」もアピールしました。

ウォシッキーCEOは「今後数カ月にわたって、2005年5月にYouTubeが一般公開された瞬間を祝います。過去15年にわたるオンラインムービーの旅を振り返ると、こうした重要な瞬間に参加できたことを非常に光栄に思います」と述べ、「YouTubeが次世代の語り手に力を与え、私たちの生活を豊かにし続けることは間違いありません」とコメントしました。

なお、15年間にわたるYouTubeの歴史の中で最初に共有されたムービーとして、以下が紹介されています。
2020年02月17日 10時36分
https://gigazine.net/news/20200217-youtube-music-industry-3-billion/