2017年末、外務省の「チャイナスクール」組として上海で研修中だった西山洸(29)は自問自答を繰り返していた。

「このまま霞が関に戻るべきだろうか」

学生時代から夢見た外務省の門をくぐったのは14年。アジア大洋州局で過ごした駆け出し外交官の2年間は不完全燃焼だった。中国との関係悪化は長引き、韓国とは終わりなき歴史問題で疲労感が積み重なっていた。「外交に携わっている実感がない」。将来の展望を描けな…
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55378690X00C20A2I00000/