3ナノメートル戦争――だれが先に3ナノメートル線幅の半導体を作るだろうか。

3ナノメートル(ナノメートルは10億分の1メートル)の半導体量産をめぐりサムスン電子と台湾のファウンドリー(半導体委託生産)企業TSMCがぶつかり合った。だれが先に髪の毛の3万分の1に相当する半導体を量産するかにより今後のファウンドリー市場の主導権が変わる。サムスン電子としては2030年までに非メモリー分野での世界1位に向けファウンドリー市場を確保しなければならず、現在ファウンドリー市場の最強者であるTSMCでは市場を守らなければならない。

◇TSMCは4月に工程技術公開、サムスンは昨年公開

先手を打ったのはTSMCだ。22日の業界によると、台湾TSMCは4月29日に北米技術シンポジウムで初めて3ナノプロセス技術を公開する。TSMCはこれに先立ち今年5ナノを、2022年までに3ナノ半導体を量産するという目標を提示している。16日の業績説明会(カンファレンスコール)では「3ナノプロセス技術開発は順調にいっている」と明らかにした。

サムスン電子は3ナノ技術でTSMCをリードしている自信を持つ。サムスン電子はすでに2018年に初めて3ナノプロセスに必須のGAA(Gate−All−Around)技術を公開している。GAA構造のトランジスターは電流が流れるチャンネルの上下左右4面をゲートが囲んでおり電流の流れをより細かく調整できる。GAAを適用すれば既存の工程技術(FinFET)よりトランジスターを小型化する過程で体験する露光技術の限界や小さくなった半導体素子で発生しうる発熱や電流漏洩のような根本的な問題を解決できる。

◇量産時期は2022年、どちらが先かがカギ

現在ファウンドリー企業ののうち7ナノ以下のナノプロセス技術はサムスン電子とTSMCだけが保有している。7ナノから3ナノまでサムスン電子が先に開発に成功した。両社の対決はどちらが先に量産するかが焦点だ。ひとまずサムスン電子、TSMCともに量産時期は2022年を掲げる。

3ナノ半導体を量産するというのはそれだけ高い技術力を確保したという意味だ。半導体回路の線幅が髪の毛の3万分の1程度に細くなれば消費電力が減少し処理速度が向上する。チップ面積も5ナノ製品と比較し35%以上減る。スマートフォン、特に折りたたみスマホなどに重要な技術だ。

◇サムスン、3ナノ先取りでTSMC独走破るか

現在の状況だけみればファウンドリー市場はTSMCが最強者だ。TSMCの2019年売り上げは1兆700億台湾ドル(約3兆9205億円)に達する。市場調査会社トレンドフォースによると昨年10−12月期ファウンドリー市場でTSMCは半分を超えるシェア52.7%を記録した。サムスン電子は2位で17.8%だが格差が大きい。TSMCの生産規模はサムスンの4〜5倍とされている。アップルのiPhoneに使われるアプリケーションプロセッサ(AP)を独占生産する。今年は160億ドルを投資し、7ナノ、5ナノ、3ナノの生産能力を拡大する。
以下ソース
https://japanese.joins.com/JArticle/261818?servcode=300&;sectcode=300