時価総額が最大の暗号資産(仮想通貨)、ビットコインの投資家は2020年に大幅な値上がりを確信している。背景にあるのは半減期と呼ばれる特有の仕組みだ。

暗号資産の半減期はマイニング報酬が半減する時期で、ビットコインの場合は来年5月18日前後に半減期が来ると見込まれている。半減期は暗号資産本来の仕組みであり、ビットコインはこれまで2度、半減期を迎えた。

2012年にマイニング報酬は25ビットコインと、それまでの50ビットコインから半分に引き下げられ、ビットコインの価格は1年間に8200%上昇した。2016年に2度目の半減期を迎えたビットコインは、その後18カ月間で2200%を超える値上がりを記録した。

当然ながら2回のサンプルでは統計として不十分であり、当時は半減期だけでなく、メディアの絶え間ない報道もビットコイン熱狂の一因となった。単純に供給だけ見て相場の予測は不可能であり、需要は近年かなり落ちているようだ。

ビットコインの長期的な構造問題に公的な機関も一段と目を光らせているため、将来の上昇余地が限定される可能性がある。それでも熱心なビットコイン信奉者は今も半減期を信じており、懐疑派も半減期になれば気にしないわけにはいかない。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-30/Q3BRGADWLU6901