電通(4324)が14日発表した2019年1〜9月期の連結決算(国際会計基準)で、純利益は前年同期比92%減の47億円だった。国内外の企業買収による新規連結効果はあったものの、人件費やIT(情報技術)投資など費用がかさんだ。前期に計上したカカクコム株など株式売却益がなくなった反動で大幅減益となった。

売上高に当たる収益は3%増の7466億円だった。インターネット広告は好調で、ネット広告のVOYAGE GROUP(ボヤージュグループ)を今期から連結した効果や、海外でも米国や中国のマーケティング会社の新規連結が寄与した。一方で連結営業利益は36%減の370億円だった。人材投資やITシステム投資などの費用負担が重荷となった。

2019年12月期通期の連結業績予想は据え置いた。収益は前期比4%増の1兆544億円、純利益は60%減の358億円を見込む。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2019/11/14 16:17
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL14HIR_U9A111C1000000/