低金利や人口減少で、地方銀行の経営が厳しくなる中、金融とITを融合したフィンテックを駆使するネット金融と地銀が組んで生き残りをはかろうという新たな動きが加速しています。ネットで証券、銀行、保険を幅広く手がける「SBIホールディングス」と福島県の地方銀行「福島銀行」が資本業務提携して最新の金融サービスを提供し収益力の強化に取り組む方針を固めました。

関係者によりますと、ネット金融大手のSBIホールディングスは福島銀行に出資し、10%台後半の株式を保有する大株主となる方針です。

両社は、提携をきっかけに共同の店舗をつくり、SBIが手がける投資信託や保険、住宅ローンなどを福島銀行の顧客に提供します。

さらにSBIが強みをもつ金融とITを融合したフィンテックを駆使して新たなサービスの開発やコスト削減にも取り組み収益力の強化を目指します。

SBIは、全国の地方銀行との連携によって大手銀行に並ぶ新たな金融ネットワークを形成する構想を掲げ、ことし9月には島根県の「島根銀行」とも資本業務提携を決めました。

全国の地方銀行は長引く低金利や人口減少で厳しい経営環境が続いていて、ネット金融と地銀という異色の組み合わせが金融業界の収益環境をどこまで変えることができるか注目されます。
以下ソース
2019年11月11日 5時00分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191111/k10012172211000.html