伊藤忠商事が1日発表した2019年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比12%増の2890億円と、4〜9月期としての過去最高となった。鉄鉱石価格の上昇で金属事業が好調だった。北米の建材事業の採算改善で住生活事業も伸びた。売上高にあたる収益は1%増の5兆4896億円だった。

20年3月期通期の業績見通しは従来の予想を据え置いた。連結純利益は前期比ほぼ横ばいの5000億円を見込む。同日会見した鉢村剛最高財務責任者(CFO)は予想を据え置いたことについて「(通期見通しに対する)進捗率は58%に達し強含んでいるが、必達を優先する」と述べた。

鉢村CFOは10月の消費増税前の駆け込み需要などについて「大きなインパクトはあまりなかった」と語った。「10月に入ってからも特段の変化はない」という。ポイント還元など消費の下支え策が効いているのではないかとの見方を示した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

2019/11/1 13:47
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL01HOZ_R01C19A1000000/